
この記事では、あなたが転職をする際に、ぜひ参考にしていただきたい考え方をお伝えします。
それは、135万部のベストセラーを記録した『嫌われる勇気』で紹介された“アドラー心理学”です。
嫌われる勇気は、なんと!amazonのレビューが1,700件を越えています。
なぜ、これほどの反響があるでしょうか?
“アドラー心理学”とは、オーストリア出身の心理学者アドラーが100年前に唱えた“目的論”をベースとした考え方です。
心理学と言えば、フロイト、ユングが有名ですよね!
こちらはいずれも、原因論をベースとしています。
「○○の理由、原因があるから、○○のような状況におかれている。○○の結果は、○○が原因だから。」といった考え方が原因論です。
つまり、すべての事象には、その原因があるからだといった考え方なのです。
当たり前といえば、当たり前ですよね!
これに対し、アドラーの目的論はこれらとはまったく異なった考え方を示しています。
それは、「今の自分の状況を作り出しているのは、目的があるから」ということ。
「・・・・・・?」
さて、この“目的論”とは何のことでしょうか?
そして、今なぜこれだけ多くの人に指示されるのでしょうか?
目次
アドラー心理学の”目的論”とは?
例えば、あなたは「親のお金がなく、大学を入れてもらえなかったから、大手企業に就職できず、給料の安い会社しにか入れなかった」と考えるのが、”原因論”です。
大手企業に就職できなかったのには、その理由、原因があるからだと考えるわけです。
これに対し、アドラー心理学の解釈によると、“あなたが給料の安い会社に勤めているのは、あなたの目的がそうさせているだけ”といったことなのです。
これが、”目的論”です。
「今の環境に不満があるのは、そういう生活でいいんだと自ら選んだから、そうなることを目的としているから」といった説明になります。
「は?・・・・・・」
これって、はっきり言って納得がいきませんよね!笑
私もアドラー心理学を知ったときは、率直にそう思いました。
しかし、この考え方はかなり面白く、本質をついているのです。
その理由は、かなり深いので、読み進めて下さい!
その悩みには、”原因があるから”ではなく、“その目的による”からである
あなたの悩みは、”その原因があるから”ではなく、それに対する”目的がそうさせている”と捉える考え方なのです。
ちょっと、理解しがたいですよね!
アドラーは、「今あなたが抱えているすべての問題は、あなたの目的からそういう状況をあえて作り出している」と唱えています。
つまり、あなたが、転職を考えざるをえない状況になっているのは、そもそものあなた自身の目的がそうさせているといった考え方になります。
それでは、あなたはどうすればよいのでしょうか?
転職するには、”明確な目的”がぜったいに必要
今の職場の不満のみでの転職活動は、不満を原因するといった=原因論の考え方になります。
一方、アドラー心理学の目的論で考えると、“転職活動をする目的を明確にする”です。
なぜ、あなたは転職する目的を明確にする必要があるのでしょうか?
それは、>職場の不満のみでの転職は、転職してもその不満は解消されない可能性が高いからです。
不満のない職場は存在しない
どの会社でもすべてが満たされるといった職場環境は存在しません。
成長途上のベンチャー企業で、定時帰りのできるワークライフ・バランスをメインの会社などほとんどありません。
大手企業であれば、たくさんの社員がいるため、配属された部署の上司があなたとの相性が合わない場合もありえますよね!
つまり、原因、理由ばかりを考えていても、あなた自身の問題は永遠に解決できないといったことになります。
私たちの取り巻く環境そのものを、私たちがコントロールすることなどできないのです。
そして、私たちが今の状況に至った過去の原因をいくら分析したところで、過去を変えることもできません。
であれば、変えるべきは、自分の未来であり、他人でもなければ、外部環境でもありません。
転職の理由、原因を”目的”に変換しよう
ですから、あなたに考えてほしいことは、転職に至った過去の原因にフォーカスするのではなく、しっかりとした未来への目的に変換することです。
具体的には、「こんな仕事をしたいから!」「こんな夢をかなえたいから!」「もっといい生活をしたいから!」「こんなスキルを身につけたいから!」など。
これは、つまりあなたが過去にうまくいかなかった理由、原因をいくら考えたところで、過去は変えることができないので、未来を変えるためにどうすればいいのかを考えるといったことなのです。
まとめ
すべての人の行為、結果というのは、目的から生じるといったこのアドラーの考え方はかなり斬新であり、先行きが不透明な今の時代を生きる私たちの人生や働き方を考える上で、非常に重要な示唆を与えてくれます。
「今の職場が、○○だから、転職する」ではなく、「○○をしたいから、転職する」に考え方、言い方を変換し、その転職の目的を明確にすることが、成功確率を上げるための本質であり、これをまずベースに考え、活動することがあなたの未来に向けた正しいアクションとなるのです。
あなたはアドラーの考え方をどう捉えますか?
この記事の参考書籍
Amazonより嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え
2013/12/13 岸見 一郎 (著),Kindle版